スマートフォン

携帯電話の進化と未来予測|次なるトレンドは?

携帯電話技術の発展は目覚ましい速さで進行してきました。

現代社会では、スマートフォンが日常的に使用されるようになり、単に通話をするためだけのものではなくなっています。

スマートフォンに搭載された決済機能のおかげで、財布を持たずとも、レストランやコンビニエンスストアでの支払いに困ることはありません。

一人一人がポケットサイズのコンピューターを持ち歩いていて、そのうちの一つの機能として通話ができるといった方が正しいかもしれません。

このように日々進化を遂げる携帯電話ですが、将来はどのような変化を遂げるのでしょうか。

本記事では、携帯電話の発展の軌跡を振り返りつつ、これからのトレンドと予測される未来について掘り下げていきます。

携帯電話の進化の歴史

携帯電話の発祥は、1968年に登場したポケベルでした。

1985年には、大型で3kg程度の重さがあるショルダーフォンが生まれました。

この後、小型化・軽量化と通信網の改善が進められ、携帯電話が大きく進化しています。

携帯電話の登場

携帯電話は、1987年にNTTがサービスを開始して世の中に登場しました。

デジタル携帯電話が登場したのは1993年のことで、PHSサービスが1995年、インターネット接続が1999年に実現しました。

IT革命の時期が重なっていて、生まれてきたサービスが次々に携帯電話に取り入れています。

携帯電話の多機能化

インターネット接続が可能になった前後の時期から、携帯電話は多機能化が急速に進みました。

1997年にSMS機能が始まり、2000年にはカメラ付きの携帯電話が発売されています。

2001年にはiアプリが始まり、2004年にはおサイフケータイが導入されました。

サービス面では2006年にナンバーポータビリティが導入されて、一人一番号の時代の幕開けが起きています。

スマートフォンの登場と利用の拡大

スマートフォンは、多機能化をさらに加速させました。

日本では2006年にBlackBerryのスマホが発売され、2008年にはiPhone、2009年にはAndroidの流通が開始されています。

2012年にはシニア向けスマートフォンも登場し、2015年にはガラホが生まれました。

スマートフォンの性能・機能は年々向上していて、進化に追いつくのが難しいほどになってきています。

スマートフォンの利用範囲の拡大も著しく、通信だけでなく日常的な決済手段としても用いられるようになっています。

ライブ動画の視聴も5Gの到来によって簡単になり、高速通信を当たり前とするサービスが登場してきているのが現状です。

今後の携帯電話の未来予想

スマートフォンが普及し活用が進む現代の状況を踏まえて、今後は携帯電話にどのような未来があるのでしょうか。

ここでは3つの角度から携帯電話の未来を予想して紹介します。

AI/DLの標準化

携帯電話と並んでトレンドになっているAI(Artificial Intelligence:人工知能)/DL(Deep Learning:深層学習)が標準化されるでしょう。

それほど遠くない未来に、携帯電話にChatGPTのような生成AIが導入される可能性は高いと考えられます。

また、携帯電話をユーザーの使い方に合わせて設定できる機能も標準的に搭載されるようになるはずです。

5Gから6Gへ

携帯電話の通信基盤として5Gが登場し、最新機種では快適な通信ができるようになりました。

移動通信システムは、約10年に1度のサイクルで世代が変わっているので、2030年には6Gへの移行が始まるでしょう。

「Beyond 5G」として、総務省が世界に遅れないように構想を立てて取り組みを始めています。

超安全・信頼性、超低消費電力、超低遅延性、超高速・大容量、超多数同時接続、拡張性、自律性という7つの要素が掲げられていて、Society 5.0の実現に向けたインフラとして重視しています。

携帯電話が今以上に、社会生活に根差したツールになる可能性が高いと考えられるでしょう。

参考記事:総務省|第2部 情報通信分野の現状と課題

ウェアラブルデバイスへ

ウェアラブルデバイスの高度化によって、スマートフォンが不要になる可能性もあるでしょう。

ポケベルを携帯電話として位置付けるなら、携帯電話の新しい形が生まれてくると解釈することもできます。

既にApple Watchなどのウェアラブルデバイスが携帯電話として通話やメッセージ、アプリなどで利用できるようになっています。

今後さらに機能が拡張され、ARやVRにも対応するでしょう。

スマート社会化が進んだ際には、ウェアラブルデバイスを身に付けているだけで案内板に自分に最適な情報が表示されたり、ショッピングや食事の支払いができたりすると予想されます。

さらにはウェアラブルデバイスも不要になり、携帯電話の代わりになるチップを体に埋め込んで使用する時代が到来する可能性もあります。

まとめ

携帯電話は、スマートフォンの登場によって加速度的に進化を遂げてきました。

フィーチャーフォンからスマートフォンになって、モバイルデバイスを持つのが一般的になっています。

ウェアラブルデバイスの登場によって、今後は携帯電話が不要な時代になる可能性もあるでしょう。

ただ、スマートフォンは便利で親しみやすいデバイスでもあるので、すぐに淘汰される可能性は考えにくく、当面は携帯電話の中心軸になると考えられます。